JA京都

2006.10 Vol.55



 
通年
 
 

常に小かぶの顔色を見ながら仕事をしています

  小かぶは他の野菜に比べて利益率が良い反面、葉っぱと根っこの両方に商品価値がなくてはならず、しかも軟弱野菜ということで栽培は簡単ではありません。大根やニンジンなどは、出荷時には葉っぱは除きますやろ。小かぶに限ってはそうはいきませんからね。

 

  夏場の病害虫対策にはパオパオ(寒冷紗)を使っています。資材代はかさみますが、おかげで今では農薬や化学肥料をやる量が数年前に比べてグンと減りました。土作りの際には10アールにつき10トンの有機物堆肥を投入しているんですよ。は種後は特にひと雨ごとに小かぶの様子が変わるので、常に顔色を見ながら仕事をすることが大切だと思います。

 

  新しく農業を始める人がいますが、最初は「自然の中で仕事ができる」といった夢や理想を持ってもらっても結構です。でも、やっぱり産地として盛り上げていくには、そこから先の“利益”をとことん追求していかんと!失敗すればその原因を納得いくまで分析する、周りの意見を聞きながら自分なりに挑戦してみる。こういった気持ちが大事だと思います。

 

  青壮年農業経営者クラブなどでも、新しい仲間を募っているところです。出荷先の市場では“指定席”が設けられ、全国的にも名の通っている京北の小かぶなので、何とか産地の火を守っていきたいと思います。

 
 
●土作り
●耕起
●畝立て ●整地
●病害虫防除
●は種 ●保温被覆
●間引き

●追肥
●病害虫防除

●収穫
※は種の20日前には土壌改良剤を施用し、深耕する ※元肥を施用し、畝立てをする。畝幅の目安は150? ※キスジノミハムシ、根こぶ病の予防薬剤を施用 ※目安は1畝4条播き。条播き、点播き(株間15〜20?)。は種後は、軽くもみ殻で被覆し、潅水 (本葉2枚の頃、4枚の頃、
6〜7枚の頃と計3回)
   
 

京漬物を支え続ける、小かぶの一大産地

 

 昔から冷涼な立地条件を生かしての小かぶ栽培が盛んな地域です。昭和52年に現部会の前身になる京北軟弱蔬菜生産組合が結成され、栽培、出荷が一元化されました。品種は当初から「耐病ひかり」が採用されていましたが、近年の温暖化などの影響から“黒す”が入るようになったため、数々の試験段階を経て3年前から「Tー453」に切り換えられています。現在の規模は生産者6人、栽培面積15ヘクタール、平成17年度の売上高は約5000万円でした。かつては1億円産地として近畿でも有数の産地であっただけに、JA京都京北支店では再びその位置へ返り咲けるよう若手生産者の発掘と今以上の品質の向上に尽力しています。京北以外の産地は日吉、亀岡が挙げられます。


小かぶのココがすごい!

 

伴 みずほ
京都短期大学講師
(管理栄養士)

 春の七草“すずな”として親しまれている「小かぶ」は胃腸にやさしい野菜です。弥生時代から食用とされ、その多様な品種は関が原を境に分かれています。白く光沢のある球形の根は、ち密で柔らかく甘みがある肉質で皮も薄いのが特徴です。まっすぐに伸びた茎は柔らかく葉も共に食べられます。小かぶの成分は大根とよく似ていますが、根は淡色野菜でビタミンCを多く含み、でんぷんの消化酵素として働くアミラーゼ、免疫力アップが期待されるリゾチームが豊富です。葉は緑黄色野菜でカロテン、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウムなどを多く含みます。通常、小かぶは根の部分だけを食べることが多いのですが、ビタミン、ミネラルが豊富な葉も十分に利用したいものです。

主な成分比較(ゆで野菜100gあたりで比較)
  すずな すずしろ
  かぶ 葉 かぶ 根
皮むき
大根 葉 大根 根
皮むき
カリウム 180mg 250mg 180mg 210mg
カルシウム 190mg 28mg 220mg 25mg
1.5mg 0.2mg 2.2mg 0.2mg
(ビタミンA)
カロテン
3200μg 0μg 4400μg 0μg
ビタミンC 47mg 16mg 21mg 9mg

※五訂増補 日本食品標準成分表 参照

撮影協力:
ヒロコクッキングスクール

(西山寛子さん)
京の産品図鑑のおすすめ一品では料理風景をムービーでご覧頂けます。ムービー再生にはWindows Media Playerです。
インストールされていない方は下記のアイコンからダウンロードお願いいたします。
福知山市ヒロコクッキングスクールさん直伝

 

小かぶのかにのっぺい

 

●材料(4人分)
・小かぶ 2個(500g〜600g)
・小かぶの茎 適量
・かに身 80g
・卵 1個
・おろしショウガ 15g(大さじ1ほど)
・かつお 10g、紙パック
・昆布 8cm
A(みりん 大さじ2、塩 小さじ1、淡口しょう油 小さじ1)
B(片栗粉 大さじ1、水 大さじ1〜1.5)

 

●作り方

(1) 小かぶは皮をむき、8等分のくし形に切って面とりする。かに身は荒めにほぐし、茎は塩ゆでして水にとって長さ1.5cmほどに切る。
(2) 鍋に小かぶを入れてヒタヒタの水(2.5〜3カップ)を加え、昆布と紙パックに詰めたかつおとともに火にかける。
(3) 沸とう後1分くらいで昆布を取り出し、Aを加えて7〜10分ふたをして軟らかくなるまで弱火でゆっくり煮る。
(4) 軟らかくなればかつおを取り出し、Bを加えてとろみをつけ、かに身、とき卵を入れて少々煮立て、小かぶの茎、ショウガ汁を加えて仕上げる。

 

●おまけの一品
煮物用に分厚くむいた皮を1cm角の色紙切りにし、塩少々からませて軟らかくし、水洗いした後、梅酢や赤しそふりかけ「ゆかり」であえると食物繊維たっぷりのあっさり味の小鉢が出来ます。

 

ひとくちメモ
小かぶは大根と異なり、早く軟らかくなります。昆布とかつおでだしをしっかりとりながら直炊きにしました。大ぶりにサイズをそろえて切ると、煮くずれせずに見栄えも良くなります。仕上げには、たっぷりのショウガ汁と栄養価の高い葉や茎を加えます。彩りがきれいで体がとても温まる、やさしい味の一品です。

 

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