JA京都

2005.12 Vol.45

 
消費者と生産者がつくる朝市のゆくえ

 

今回のマーケットレポート・座談会の題目は、近年その数も増し、運営形態も多様化する「朝市」についてです。自ら取り組まれている生産者にお集まりいただき、現在抱えている課題や今後の展望について様々な意見交換をしていただきました。

◎と き 
平成17年11月11日(金)
◎ところ 
JA京都本店3F会議室
◎参加者
JA京都丹波支店
丹波高原朝採り野菜部会 会長 井上 宏さん
JA京都日吉支店 青空市  会長  吉田 勇一さん
峰山町朝市実行委員会  会長 吉田 博之さん    本文中敬称略
JA京都
営農部企画営農課係長
榎川 善久

 

発足の経過

榎川:JA京都管内で開かれている朝市は、生産者それぞれが行政やJA京都と、また独自で取り組まれていることもあり、当方といたしましても明確な規程が無いのが現状です。しかし、京野菜を中心とした青果物の販売戦略のひとつとしても位置付けておりますので、そういった方向でお世話になれればと思っています。では、朝市の発足の経過からお話しいただけますか?


井上 宏さん
井上:発足は平成7年からです。丹波はもともと酪農が盛んなところで、JAの事業として牛糞を使っての堆肥センターが設立されました。その堆肥を有効利用して、環境にやさしい農業をしようと農家が1つになっていったわけです。それから京都府や旧丹波町(現京丹波町)の支援を受けながら、JAの指導のもと、丹波高原朝採り市に踏み切りました。国道9号線沿いの町の施設の一画をお借りしてテントからのスタートでしたが、平成9年に「丹波マーケス」が開設されたのを機に敷地内にある「うるおい館」に移転し、現在に至っております。平成14年からはJA京都丹波支店の部会として、「丹波高原朝採り野菜部会」に改称しまして週4回(火、木、土、日)開催しています。会員数は当初42人でピークには102人になって喜んでおりましたが、その後は高齢化も進み、今年は88人となっています 。


吉田 勇一さん
吉田前身はJA女性部の「自給グループ」で、平成元年から毎週水曜日に朝市を開き、平成10年からは「スプリングスひよし」の駐車場の一部をお借りして週2回(土、日)開いています。また、昨年からはお客さんの要望もありまして、JA京都日吉支店前でも毎週木曜日に開催しています。スタート時の会員数は18人でしたが、今は7人となっています。平成15年にはスプリングスひよしとJA京都、町内のいろんなグループで日吉町朝市連絡協議会が結成され、月に1回朝市を開かせてもらっています。



吉田 博之さん
吉田平成9年に、JAさんから「余った野菜をお金に換えてみませんか?」というお誘いがありまして。JAさんには販売場所だけお借りするという形で、現在は町内の元家畜市場で毎週土曜日の午前8時から9時半くらいまで開いています。最初は会員数が20人でしたが、今は8人となっています。



● ● ●

 

朝市の抱える問題点

榎川 善久
榎川:丹波と日吉の朝市グループはJA京都の部会として活動していただいています。ここで昨年度の販売実績を報告させてもらいます。丹波が5987万1236円、日吉は230万8508円となっています。また17年度10月末の数字ですが、丹波が3428万8989円、日吉は101万6343円という実績です。大きな実績を残されているみなさんですが、先ほどのお話でもありましたように、会員数の確保も含めて、他にも現在抱えておられる問題点はありますか?



井上:やはり、人材の確保が一番のウィークポイントというか…。京都、大阪へ勤めに出ている大勢の人が定年になったら帰ってこられるわけですが、年金はもらえるがそれだけでは孫に小遣いもやれんいうことで、元気な方には「一緒にやりませんか?」と勧めているわけです。しかし、どうも野菜を出店して「この野菜はあんまり良くないな」と人から言われるのが嫌なようで。会員数が増えれば朝市の内容も充実すると思うんですが。

吉田日吉の会員も高齢化が進んでおりまして、農業をやっとられる人のほとんどが70歳を越えていますわな。実際に生産者にも「家でそんなええ野菜作っとるんやったら、ちょっと朝市にも出してぇなぁ」と言っても、なかなかやってくれませんね。今の話みたいに人から批判されるというのも理由にあるのかも。

吉田みなさん高齢者ですので、朝市に出品するとなると、特に午前中は農家にとっては一番仕事ができる時で、その時間帯は非常に労力がいるようです。私どもは町内以外に隣の弥栄町に「あじわいの郷」という観光施設があるんですが、そこにも出店させてもらっています。販売エリアを増やしたりしていますが、昔ほど朝市自体は珍しくありませんし、なかなか販売額も会員さんも増えないですね。呼びかけや宣伝の仕方も考えなければと思っています。


 

 
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