JA京都

2005.12 Vol.45

09 芋づるの佃煮
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 鬼退治伝説の舞台「大江山」と三岳山、天ヶ峰に囲まれた天座。神秘的なのは地名だけでなく、足利将軍家の命により鬼を退治した源頼光が伝えたという田楽が受け継がれており、雅子さんの息子さんも踊り手を務めています。

 

  市内でも雪深い地区であり、雅子さんが嫁いで来た頃は冬になると男性は京都の酒造会社などへ出稼ぎに行っていたそうです。その頃の現金収入といえば出稼ぎや養蚕、炭焼きで得られるくらい。買い物も時折来る行商が頼りでしたから、食材の少ない冬は干し大根や漬物など保存食を上手に使ってしのぎました。

 

  「保存食言うても塩漬けやぬか漬け、梅干で、しょう油や砂糖が貴重やったからか佃煮はなかったなぁ。戦時中は米がないで芋のつるも食べよったけど。親が夜なべにな、細う細う切って米と一緒に炊いたりして。戦後は芋のつるなんて食べたことなかったなぁ。佃煮の作り方を習おてからはもったいのうて、ほかされへんわ。みんなに送るんが楽しみですんや。フキみたいにしてな、親戚や娘に送るんじゃで。みんな待っとってんじゃ」。

 

  春はフキ、お盆頃から秋にかけては芋づるを佃煮にして、離れて住む娘さんや妹さんに配るのが西田家の恒例行事。みなさん、故郷の味が届くのを心待ちにしています。

 

※御勝八幡宮に奉納する田楽(烏とび、ビンササラ、猩々の舞)は市の無形文化財に指定されている。

 

福知山市天座
西田 雅子さん
昭和30年に福知山市三岳から西田家へ嫁ぐ。趣味は三味線や歌謡踊りなど。食生活改善推進グループ「福知山むつみ会」の会員。
 
 
庭で自家製のソバの実を干すご主人。

西田家の芋づるの佃煮

材料
芋づる1kg、しょう油1合、酒1合、ザラメ60g(好みで調整)
あれば山椒、塩こんぶ、イカナゴなどを入れてもよい。

作り方
【1】芋づるは一昼夜水に浸けておく。
【2】引き上げて半日程、日陰に干す。
【3】材料・調味料を全部一緒に入れて炊く。
【4】汁が半分位になったら一度火を止め、半日程度休ませる。これを2回程度繰り返す。
【5】汁気がなくなるまで煮詰める。
 
冷凍しておけば半年くらいはもつ。
芋づるは包丁で切るより、手でポキポキ折った方が長さを揃えやすい。
 
砂糖はツヤとコクを出すためザラメを使う。

 

一気に炊き上げず、半日休ませることでほどよい歯ごたえになる。
プリンタ出力用画面


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