JA京都

2008.04 Vol.73

37 梅干しの甘辛煮
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 若狭小浜と嵐山を結ぶ周山街道沿い、桂川の源流にあたる京北には、休日になると豊かな自然や新鮮な野菜を求める人々が訪れます。大川家は自家製の野菜や加工品を地元の朝市に出荷しており、早苗さんは毎年100キロもの梅干しを漬けます。

 

 「昔、祖母は塩が結晶するぐらい濃い塩分で漬けてましたわ。辛いさけ量を食べへんし、残りますやん。それを塩抜きして、お砂糖やら入れて炊いてくれました。甘いおかずっておいしいと思いましたよ。私はそのころより少ない塩で漬けますけど、酸っぱいのが苦手なので同じように炊いて食べています」。

 

 塩抜きに使うのは山から引き込んだ谷水です。4月初旬は雪解けで水が冷たさを増す季節。冷涼な気候のため、家の周辺にある8本の梅が花を咲かせるのも同じころです。

 

 「おばあさんから『山火事や何かあった時の炊き出しに要るから、梅干しだけはちゃんと漬けとかなあかんのや』て、よう聞きましたわ」。

 

 健康面で注目されることの多い梅干しですが、便利な冷凍食品やレトルト食品などのなかった時代のこと、災害に備える大切な保存食という役割も担っていました。

 

大川家では梅干しをあえものや煮物など様々な料理に利用しています。

 

京都市右京区京北周山町
大川 早苗さん
昭和41年に結婚。趣味は味噌、漬物、梅干しなどの保存食づくり。京野菜部会女性部京北支部に在籍している。大川家は専業農家でJA京都にみず菜や京唐菜を出荷している。
 
大川家の梅干しの甘辛煮

材料
梅干し600g、酒100cc、しょう油50〜100cc、砂糖150g、みりん100cc、はちみつ大さじ2

作り方
【1】梅干しを流水につけて塩抜きする。
【2】鍋に梅干し、酒、しょう油、砂糖、みりんを入れ、火にかける。
【3】煮立ってきたらアクを取り、弱火で煮る。
【4】煮汁が少なくなったらはちみつを入れ、煮汁が少し残っている位で火を止める。

 
・塩抜きの加減が一番のポイント。しょう油、砂糖の分量は塩分の抜け具合に合わせて変える。
・ゆでこぼしで塩抜きしてもよいが、梅干しが柔らかくなりすぎないよう気をつけること。
 
大川家の梅かつおの細巻

材料
すし飯、のり、わさび葉(またはシソの葉) 各適量
[梅かつお]梅干し200g、花かつお6g、みりん大さじ2、砂糖100g

作り方
【1】梅干しは種を取り除き、包丁で叩いて細かくする。
【2】花かつおはいって細かくつぶす。
【3】梅の中に花かつお、さとう、みりんを入れ、混ぜ合わせる。
【4】のりの上にすし飯、わさび葉、梅かつおの順にのせて巻く。
※のりの代わりに薄焼玉子で巻いてもよい。
 
 
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