JA京都

2007.10 Vol.67

31 さつま芋の二色茶巾絞り
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 聖護院かぶの産地、篠は亀岡市の東の玄関口にあたります。かつては保津川下りの乗船場があり、大正から昭和初期にかけて外国人客が多く訪れ、「異人街道」と呼ばれた道が残っています。

 

 そんな保津川を望む高台に建つ宇野家ではさつま芋を、精霊棚などに飾る?走り芋?にはじまり、翌年の春まで大切に保管して食べます。

 

 「さつま芋の茶巾絞りは明治生まれの妣が、遠来の客のお茶請けにと作って居りましたものの一つです。皮を捨てるのは冥加が悪い(※1)と言って、芋かりんとうを作ってくれました。我が家でも茶巾絞りや栗きんとんはおせち料理の一品として作り続けています」。

 

 さつま芋は、芋ごはんやけんちん汁などの主食・主菜はもちろん、おやつにもなり、利用範囲の広い食材です。

 

 「私が育ったのは物のない時で、さつま芋は暮らしに切っても切れない食材でした。おやつはソラマメ、柿、かきもち、焼き芋…。芋するめ(※2)を焼いたのもおいしかったです」。

 

 正子さんは、家庭菜園で取れた旬の野菜を中心に5色の食材を揃えるなど、食事には特に気を遣っています。

 

 「おかげさんで夫も私も病気らしい病気をしたことがないんです。時期はずれの野菜を買うのはうしろめたい感じがします。今はそんなこと言うてたら笑われますね」。

 

※1 神仏のご加護に背く
※2 蒸した芋を乾燥させたもの

 

 

亀岡市篠町山本
宇野正子さん
昭和40年に同市内から宇野家へ嫁ぐ。趣味は料理、茶道など。俳句は俳誌『馬酔木』に投句している。20年ほど前から食生活改善推進員としてボランティア活動に参加している。
 
宇野家のさつま芋の二色茶巾絞り

材料(8個分)
さつま芋500g、砂糖90g、塩・酢少々、
抹茶小さじ2、熱湯大さじ1・1/2

作り方
【1】さつま芋は皮を厚めにむき、300gほどにし、半日水にさらしてあくを抜く(みょうばん液に20分ほど浸けてもよい)。
【2】【1】を厚さ3cmの輪切りにし、鍋に芋がかぶるくらいの水と、酢を入れ、中火でゆでる。少し柔らかくなればゆでこぼし、水を入れ替え、砂糖(10g)を入れ、柔らかくゆでる。
【3】水気を切り、熱いうちに裏ごしする。
【4】鍋に【3】と砂糖(80g)、塩を入れ、弱火にかけ、木しゃもじで混ぜながら煮詰める(丸められる固さに練り上げる)。
【5】【4】の半量を器に取り冷ます。残りの半量に熱湯で溶いた抹茶を加え、弱火で練り合わせる。風味が落ちないよう短時間で。
【6】冷めたら各4等分し、固く絞った濡れ布巾で絞り、形を整える。
 
・砂糖を入れてゆでることで、裏ごしの時にダマができない。
・湯がく時に酢を入れると色がきれいにさえる。
・練る時は木しゃもじで鍋底から返すようにして焦げ付かないよう注意する。
 
芋かりんとうの作り方

さつま芋の二色茶巾絞りでむき取ったさつま芋の皮を使って作ります。
材料(4人分)
さつま芋の皮200g、砂糖50g、黒ゴマ大さじ1/2、水、1/3カップ、揚げ油適量、ショウガの搾り汁適量(好みで)

作り方
【1】芋の皮は6〜7cmの棒状に切り、水に10分ほどさらす。
【2】さらした芋はざるに上げ、水気を拭いて、170℃の油で2度揚げする。
【3】別の鍋に砂糖と水を入れ、煮詰める。気泡が小さくなり濃いシロップ状になれば黒ゴマと【2】とショウガの搾り汁を入れ、火を止め、手早く絡ませる。
【4】全体がパラパラにほぐれて白くなれば取り出し、よく冷ます。
 
 
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