JA京都

2007.08 Vol.65

29 柏もち
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 端午の節句に欠かせない縁起物のイメージが強い祝いもちですが、丹波地方では“さなぶり”にも鯖ずしと共に作られたようです。

 

 「60年近く、1年に1度は作っています。6月20日頃に田植えが済んで疲れが取れんうちに田の草取りが始まって、一回りした時分には『半夏生』※が来ました。ほんまは休みたかったけど、おじいさんらが楽しみに待っとるやろ。嫁さんは土産に柏もちをもろて、里へ帰りよったんや。私はあまり行きよらへんだけどね。お客さんが大勢来てやもん」。

 

 西村家の柏もちに使われる材料は自家製の瑞穂大納言小豆、家の敷地に生える柏の若葉、片栗粉、そしてうるち米です。一般的な上新粉ではなく米を蒸して作ります。

 

 「義妹が持ち帰るのは姑さんの粉の柏もちとは違うようにあったので、口伝えで教えてもらいました。うちのおばあちゃんは空気に触れへんなんだら長くもつと、木製の蒸し器に入れたまま置いといて、食べる時に蒸し直しよっちゃった」。

 

 やゑさんの柏もちは近所でもおいしいと評判で、「柏もちする時期やで」などと声をかけられるほど。今年もたくさん作り、心待ちにしている人に届けます。

 

※半夏生…夏至から11日目、毎年7月2日頃にあたる。この日までに田植えを終えて休みとする地域が多かった。

 

 

京丹波町水呑
西村やゑさん
昭和22年に同町内(旧丹波町)から西村家へ嫁ぐ。JAに勤務するご主人の代わりに長年農業に従事した。現在も自家用に瑞穂大納言小豆などを栽培する。趣味は造花づくりなどの手芸や小鳥の木彫。
 
西村家の柏もち

材料(約60コ分)
うるち米4合(一晩水につけておく)、片栗粉200g、水1カップ、あん適量、柏の葉60枚(きれいに洗っておく)

作り方
【1】米を40分程度蒸す。
【2】【1】を一旦、塩水でよく洗い、ぬめりを取る。
【3】再び40分程度蒸す。
【4】【3】をもちつき機でつく。つき上がるまでに水で溶いた片栗粉を入れる。
【5】つき上がったもちを板の上に取り、片栗粉をふってめん棒でのばす。
【6】のりなどの空き缶を利用して【5】を丸くくり抜く。
【7】もちであんを包み、柏の葉で包む。
【8】10分ほど蒸し、葉の色が変わったら出来上がり。
【2】
05
 
【6】
06
【8】
 
片栗粉を入れることでツヤが出る。
 
プリンタ出力用画面


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