JA京都

2007.01 Vol.58

22 モロコの佃煮
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



  室橋にある文覚池の水が抜かれる毎年11月、ご主人が取ったり知人からもらったりしたモロコを佃煮にします。

 

  この池の歴史は大変古く、治承2年(1178年)に文覚上人が訪れた際、水不足に苦しむ農民を見て池を築くことを勧めたのが始まりとされています。

 

  谷川から流れ込む水を豊かにたたえる池には、モロコだけでなく大堰川から上ってくる魚、それをねらうカイツブリやサギなどが生息しています。

 

  佃煮には新鮮なモロコが一番ですが、昔は串焼きにしたものをワラ束にさして囲炉裏の上部に保存しておき、食べる時にあぶったそうです。

 

  「嫁いで来てから義母に教えてもらいました。モロコを串刺しにして炭火で焼き、お釜の上に置いてカンカラカンになるまで乾燥させて、ワラの束に挿すんです。串を刺すのが出来なくて苦労したこともありました。魚がピンピン跳ねて、焼いたかてクルクル回って落ちます。骨をすくうように刺せていたら回らないのですが」。

 

  琵琶湖の名産として知られるモロコは、ブラックバスなどが原因で減り高級食材となっているようですが、こちらでは現役のおふくろの味として親しまれています。

 

 

 

南丹市八木町室橋
三觜アサ江さん
昭和29年に八木町内から三觜家へ嫁ぐ。御詠歌、書道、水彩画などを習う。八木支店女性部役員OB会「みのり会」や南丹市食生活推進員「くるみの会」にも所属し、活動を続けている。
 
 
ご主人愛用の“モジ”(モンドリ)という道具を見せてくださいました。これを池に仕掛けてモロコなどの魚を取ります。
三觜家のモロコの佃煮

材料
モロコ1kg、しょう油2カップ、酒4カップ、酢1カップ、砂糖1カップ強、みりん1カップ

作り方
【1】しょう油と酒を煮立たせ、沸騰したら少しずつモロコを入れる。
【2】10分あまり炊き、酢を入れて30分ほど煮詰める。
【3】モロコが固まってきたら砂糖を入れ、1時間ほど弱火で煮詰める。
【4】しょう油がほぼ無くなり、モロコに色がしっかりついたら、みりんを入れて煮詰める。
【5】火を止めて30分ほど置いてから、汁気を絞る。
   
●【1】のモロコは少しずつ入れる。煮汁の温度が下がると頭や尾がとれやすい。
●みりんを入れるタイミングが早すぎると焦げてツヤが出ないので注意。

 
プリンタ出力用画面


JA京都のおいしいお米
JA京都の組合員になりませんか?
京野菜
京やさい料理帖
たわわ朝霧
たわわパン工房