JA京都

2006.11 Vol.56

20 鮎ごはん
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 梅乃さんも所属していた生活改善グループ、農協婦人部(現JA女性部)合同で昭和50年頃、美山の伝統食を記録しようと高齢者に聞き取り調査を行いました。その結果などをまとめた冊子には、天然鮎でそうめんだしを取ったと書かれています。素焼きにした鮎をワラ束に挿して囲炉裏の上部に掛けておき、必要な時に取って使ったのだそうです。なんとぜいたくな使い方でしょう。

 

 鮎ごはんは伝統食でもありますが、イベントでの販売によく使います。

 

 「8月ごろにとれるもので作るとおいしいですね。冷めると生臭いので熱うして食べた方が良いですよ。私が子どもの時分、ここらで魚といえば川魚でした。ウナギにナマズ、ゴリ…といっぱいおったし、鮎はもっと大きかったように思います。海の魚は塩サバか、へしこか身欠きニシン。行商の人が、小浜からリヤカーを引いて年に何回か売りに来はったくらいでした」。

 

 美山を流れる由良川上流は鮎の釣り場として人気があり、梅乃さんのご主人もよく出かけます。その日、菅井家の食卓には梅乃さん手作りの鮎のフルコースが並びます。

 

 「塩焼き、鮎ずし、天ぷら、洗い、甘露煮などを作ります。ぶつ切りにした鮎をみそ汁にして山椒の実をのせていただきます。我が家でも人気の一品。まろやかみそとの相性も良く、一度知ったら忘れられない味ですね」。

 

 

 

 

南丹市美山町下吉田
菅井梅乃さん
地元農協に数年勤務し、昭和35年に結婚。退職後は農業に従事するかたわら、女性農業士として活躍した。都市部の消費者グループに野菜を届ける「コンテナ産直」、美山の特産品開発として「まろやかみそ」作りなどにも携わる。
 
美山産の米こうじと国産丸大豆、塩だけで仕込んだ「まろやかみそ」は、平成16年度農山漁村女性チャレンジ活動で優秀賞を受賞した。JA京都美山支店等で扱っており、ゆずみそなどと詰め合わせた「冬の味便り」も歳暮用に発売を予定している。
 
菅井家の鮎ごはん

材料
鮎大6匹、米1.5kg、薄口しょう油1カップ、酒1/2カップ、みりん大さじ1、砂糖大さじ1

作り方
【1】米を洗ってザルにあげておく。
【2】鮎を素焼きにする。
【3】炊飯し始めて約10分後(沸騰の直前)に調味料と焼きたての鮎を入れる。
【4】ごはんが炊けたらむらす。
【5】鮎を取り出して頭・骨を除き、ほぐした身とはらわた(好みで)をごはんにまぜる。
鮎を入れるタイミングが重要。早いと生臭くなる。七輪があれば炭火焼きにした方が香ばしい。冷凍の場合は解凍しすぎないうちに素焼きにする。

鮎の身をほぐすのは熱いうちにすると簡単。塩焼きを食べる時の要領で軽く箸で押さえ、頭をもって尾を下にし、菜箸でしごくようにする。
プリンタ出力用画面


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