JA京都

2006.10 Vol.55

19 七色おかき
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 餅つきから出来上がりまで長い工程を要するものの、保存食として年がら年中おいしく食べられる奥本家の七色おかき。6歳と3歳のお孫さんも、おばあちゃんが作るおかきを喜んで食べてくれるそうです。

 

  「地元の寺、京北福徳寺の先代住職はお供えの餅を薄く切り、炭火でじっくり暇をかけて焼き上げ、『お茶受けに』とよく檀家さんにふるまっておられました。亡き姑もまた『ぜいたくは敵』が口ぐせで、お正月の鏡餅や残った小餅を再利用し、あられやかき餅にして食べていたんです」。

 

  その昔、おかきは日本中どこにでもある家庭の手作りおやつでしたが、今ではそうした光景もめっきり少なくなってきました。でも、京北では冬期の厳しい寒さがおかき作りに適しているなど、他所よりは多くの家庭で受け継がれてきました。

 

「終戦忌 米に替りし 母の帯」。
実体験を詠んだ句を自ら書いて玄関に飾っている作品

  「旧JAの婦人部役員をしていた時に米の消費拡大が呼びかけられ、そこで取り組んだんがおかき作りです。野や畑にある自然の恵みを生地に混ぜ、製法も自分流にアレンジしてオリジナルの味にしています。秋から冬にかけての寒の餅がおかきにはええんです。でも、蒸し具合やつき具合、季節によっても膨れ具合や味が異なってきます。毎回が勉強で試行錯誤の連続です」。

 

 

 

 

京都市右京区京北
奥本伊都子さん
昭和36年に町内から奥本家に嫁ぐ。農業一筋に歩み、現在は楽しみながら家庭菜園を行うほか、風花グループの一員としてごま栽培などに取り組む。3世代同居の6人家族で、趣味は俳句や水墨画など。
 
何も混ぜない白と黒大豆、ごま、しそ、よもぎ、納豆、こしあんの7種類の生地
 
奥本家の七色おかき

材料
もち米1升当たり、(以下別々に)黒大豆150g、ごま50g、しそ100g、よもぎ250g、納豆2パック、こしあん100g
しょうゆダレ(しょうゆ100cc、酒100cc、みりん100cc、砂糖100g、ハチミツ少々)

作り方
【1】餅をつき、型にとって冷ます。
【2】2〜3日置いた後、食べやすい大きさ(5〜6cm角の厚さ4mm程度)に裁断する。
【3】むしろに並べて1か月余り冷暗所で乾燥させる。
【4】オーブントースターで焦がさないよう裏返しながら満遍なく焼く。
【5】鍋にしょうゆダレを作り、一度煮立たせたあと弱火にする。
【6】そこに冷ましたおかきを1〜5個ずつ浸して味を付け、すぐザルへ上げる。
【7】ホットプレートを保温にし、クッキングシートを敷いて並べる。
【8】保温のままで時々裏返しながら丸1日かけて乾燥させる。カラッとしてきたら出来上がり。
 
※具材はそれぞれ餅がつき上がる少し前に混ぜる
7種類のうち納豆としそはしょうゆダレには浸けません
ホットプレートで時間をかけて乾燥させるのが奥本さん独自の仕上げ法

 
プリンタ出力用画面


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