JA京都

2006.09 Vol.54

18 茶がゆ
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 「寒茶の香りと空豆を炒った何とも言えん香ばしい匂いが家中に漂って、食いしん坊の私は茶がゆのとりこになってしまいました。遠くから嫁いで来たこともあり、初めはしきたりも雪が積もるのも何もかもが新鮮に感じられましてねぇ」。

 

  長砂家ではおしゅうとめさんが寒の頃に刈ってきて作ったお茶を“寒茶”と呼んでいます。見た目はごつく、少しクセのある味わい。ビタミンが豊富なのだそうです。

 

  「しゅうとさんが、茶がゆが大好きだったもんですから冬になったらよう作りました。うちらは空豆をよーけ入れるほうですけど、小豆を入れなる人もあるし、作り方は家によってそれぞれ違うようです」。

 

  ナシの栽培が盛んな平田地区では12月まで出荷が続きますが、農閑期の冬になると「今日茶がゆするで食べにおいでぇな」と言って人を集め、みんなで茶がゆの大鍋を囲むそうです。

 

  「米がとても貴重だった時代にはかさを増やすのにも作ったようですが、今ではいりごもちやら草もちやらと同じ“手間ごっつぉ”です。あっさりしているので冬場だけでなく食欲のない時にもおすすめですよ」。

 

  涼しくなって夏の疲れが出やすいこの時期、香ばしい茶がゆで胃腸を休めてみてはいかがでしょうか。

 

京丹後市久美浜町平田
長砂加吉子さん
昭和47年に他府県から専業の果樹農家、長砂家に嫁ぐ。JA京都久美浜支店管内の専業農家グループ「たんぽぽグループ」に所属するほか、ガーデニングの同好会も結成している。長年の趣味は染色。
 

 
綿やシルクの草木染めと、最近始めた押し花の作品。20年ほど前にチューリップの花で染めた時の色の美しさに感動し、染色の世界に魅せられたそうナす。
長砂家の茶がゆ

材料
米2合、空豆(乾)600g、お茶(寒茶又は番茶)40g、塩大さじ1、水4〜5リットル、豆をふやかす熱湯1〜1.4リットル

作り方
【1】米を洗ってザルにあげておく。
【2】豆用の水を火にかける(豆をふやかす)。
【3】空豆を炒る。
【4】すり鉢を用意し、炒った豆を入れて、その上から熱湯をかけてフタをし、ほとびてきたら皮をとり、そのつけ汁で豆を煮る。
【5】水4〜5リットルを火にかける。
【6】お茶を焙じて、沸騰した(5)に豆の皮とお茶を入れて煮る。
【7】(6)をこして、この煮汁にやわらかく煮た空豆(形がある方が良い)と米を入れ、煮たってきたら塩を入れ、米がやわらかくなってきたら火を止める。
・空豆は焦げ目がつくくらいまでよく炒った方が香ばしくて美味しい。
・お米にちょっと芯が残るくらいで火を止めると、食べる頃にちょうどよい固さになる。炊き上がったら粘りが出るのであまりまぜないこと。

 
プリンタ出力用画面


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