JA京都

2006.03 Vol.48

12 あみがさ団子
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 地元民から“お団子”と呼び親しまれているあみがさ団子は、亀岡市の桃の節句(※1)と5月の八日日祭(※2)には欠かせないもので、啓子さんにとっても思い出深い行事食です。「実家がとにかく手作りの、しかも捏ねたものが大好きで、小さい頃から家族とおしゃべりしながらのお団子作りが楽しみでした」。

 

 勤めに出ていた頃は家を空けることも多く、年に数回の行事でしかあみがさ団子を作ることがなかったという啓子さんですが、退職後はその回数も一気に増えました。「今では『食べたい!』と思うたびに作っています。よもぎは春先に畦で摘んでアク抜きしたものを冷凍保存しておきますし、あんも家で採れた小豆があるのですぐにできますよ」。

 

 あみがさ団子同様に、間もなく迎える桃の節句に花を添えるあられやひしもちも手作り。「あられは油で揚げたりフライパンで炒ってもいいですね。ひしもちは焼いた後に砂糖じょう油の他に、うちではお味噌をつけたりもするんです。また違った味わいですよ」。

 

 最後に3人の息子を持つ啓子さんは長年思い続けているささやかな夢を教えてくれました。「おばあちゃんやお母さんに教えてもらったみたいに、私も娘がいれば昔からの味を伝えたいんですが…。将来、息子たちにお嫁さんができたら是非一緒にお団子を作りたいと思うんです」。

 

※1…田中家をはじめ、亀岡市では桃の節句を4月3日に行う家庭が多い。
※2…5月8日に行われる祭事で、亀岡市ではあみがさ団子を神仏に供える風習が残る。
参考資料:続・亀岡の行事と行事食(亀岡市行事食研究会発行)

 

亀岡市大井町並河
田中啓子さん
市内から嫁いで今年で34年になる。昭和44年から平成10年までJAに勤務し、退職後は近所の主婦4人で「さつま会」を結成し朝市で自家製の野菜をはじめ、サツマイモのコロッケや山菜おこわ、イチゴジャムなどの加工品も販売している。口コミでファンも増えているのだそう。
 
 
時間を有効に使いたいとの思いで始めた趣味の編み物。一見大き目の毛糸の帽子に見えるものは、料理の保温用に被せて使うものだとか。

田中家のあみがさ団子

材料(20個分)
もち粉200g、米粉300g、ヨモギ(あらかじめ茹でて刻んだもの)20g、小豆あん(小豆200g、砂糖230g、塩適量)、きな粉

作り方
【1】小豆あんを炊く。
【2】もち粉と米粉をボールで混ぜ、お湯を2〜3回に分けながら注ぎ、しっかりこねる。
※目安は耳たぶくらいのやわらかさまで。
【3】【2】を適当な大きさにちぎり、20分ほど蒸し器で蒸す。
【4】【3】とヨモギをもちつき機でつく。
※好みに応じて砂糖を適量入れても良い。
【5】つき上がったら、約50gずつに丸め、木型で押しながら平らにする。
【6】あらかじめ丸めておいたあんをのせて、2つに折る。
※お皿などの容器にくっつかないように、完成後にきな粉をまぶしておくと良い。
団子の薄さは5ミリが目安。厚すぎると口の中でのあんとのバランスが悪く、反対に薄すぎると破れて穴が空いてしまいます。
あんは艶やかに仕上がるように、水や砂糖の量、火加減に気をつけながらじっくりと煮ます。
プリンタ出力用画面


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