JA京都

2006.02 Vol.47

11 わかめのかりあげ
母から娘へ伝えられた我が家になくてはならない料理をスローフードとして紹介します。



 舟屋群に縁取られた伊根湾から経ヶ岬方面へしばらく車を走らせると井室という地区があります。この辺りでは獅子神楽が大切に伝承され、2月の初神楽、若宮神社の春の祭礼「朝妻祭」に舞います。わかめのかりあげなど塩辛いものが好物という弥生さんのご主人も、お祭りで長い間太鼓の叩き手をされていました。

 

 伊根の海では5月に入ると箱めがねと竿の先につけたカマでわかめ刈りをする姿が見られます。海草は伊根が誇る特産物の一つであり、わかめのかりあげは海岸部の家庭ではごく一般的に作られています。

 

 徐福伝説の地として知られる新井で生まれ育った弥生さんは、実家の向かいに住む女性から数年前に作り方を教わったのだそうです。

 

 「幸子ねぇさんとは本当の姉妹のように育ちました。妹のようにかわいがってくれましたし、私も、ねぇさんがわかめを干したり仕舞ったりする時には子守をさせてもらいました。わかめには何やら因縁がありますねぇ。どうしたらカリカリにできるんかと不思議でしたけど、『ちぃと間、干しとかんなあかんで』って言われて納得しました」。

 

 乾燥したわかめを水戻しせずに使うのでほどよい歯ごたえがあり、ふりかけのように白ごはんやおかゆに合いそうです。わかめの下ごしらえさえできていれば、3分ほどで出来ます。

 

※今回の取材では、なぜ「かりあげ」と呼ぶのか分かりませんでした。ご存知の方、ご一報いただけませんか。

伊根町井室
池本弥生さん
昭和34年に池本家へ嫁ぎ、長年にわたり西陣織の帯や打掛けの手織りに従事した。現在は家事に介護、そば処「KaRaよもぎ」の勤めなどで多忙の中、時間を作って琴・詩吟・手芸・生け花などの趣味を楽しむ。平成16年度より伊根支店女性部の部長。
 
 
実家のお母さんに習ったとうがらしの麹漬とお姑さんから伝授された大根のお漬物(糠ではなく酢と砂糖で漬けたもの)もご用意くださいました。
 
毎年12月に手芸の先生に教えてもらいながら作るという干支の置物をはじめ、手まりやちりめん細工など手芸の作品が部屋のあちこちに飾られていました。

池本家のわかめのかりあげ

材料
しょう油・酒・砂糖各大さじ5、みりん大さじ2、塩わかめ150g(乾燥)、ちりめんじゃこ45g

作り方
[下ごしらえ]
【1】塩わかめを水でさっと濡らして細かく切る。
【2】2、3日縁側などに広げて干しておく。
※干しあがったものを冷凍庫で保存すれば、炊きたい時にすぐ作れる。
[調理]
【1】フライパンにしょう油・酒・砂糖を入れ、軽く煮立てる。
【2】下ごしらえの済んだわかめを【1】に入れてまぜる。
【3】ちりめんじゃこを入れ、焦げないように混ぜながら味をからませる。
【4】みりんを入れて照りをつける。
※好みで白ゴマを混ぜてもおいしい。
 
照りを出すためのみりんは最後に入れる。
焦げ付かないように手早くまぜる。炊くというより、調味料を絡めるくらいの感覚で。  

 

 
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