JA京都

2008.11 Vol.80





 秋冬期に深い朝霧に包まれる亀岡市篠町では、昔から「篠かぶら」と呼ばれる「聖護院かぶ」の栽培が盛んに行われており、盆地特有の昼夜の気温差と、じっくりと作物に染み込む濃い朝霧が甘くみずみずしい、ち密な肉質のかぶを育てます。

 

 栽培の始まりは戦後間もなく、京都の漬物店からのすすめがきっかけでした。その後、昭和30年代から盛んに栽培されるようになり、これまで順調に産地として成長を続けてきました。

 

 平成16年には京野菜部会篠支部かぶら部会が設立され、現在は部会員24人で18ヘクタールの作付けをしています。昨年の販売量は1100 トンでした。

 

 部会発足後は、産地のブランド化に向けて「京都こだわり栽培指針」にのっとっ安全で安心な栽培技術の導入に努め、その甲斐あって平成19年秋には京のふるさと産品協会から「京のブランド産品」に認証され、産地指定を受けています。

 

 京のブランド産品とは、「京都こだわり栽培指針」の基準を満たして栽培される野菜の産地に与えられるもので、主に化学肥料と農薬の使用を抑え、有機質肥料を使って栽培します。

 

 地球温暖化の影響で害虫が多く発生する中で農薬の使用回数の上限基準を守ることには苦労もありましたが、安全・安心の証である産地指定を守るため、適期防除と農薬使用基準の遵守には特に気を付けています。

 

 今後は良いものを作るだけでなく、より多くの方に篠の聖護院かぶを食べていただくため、京野菜部会女性部篠支部の協力を得て、販促活動やレシピ集の配布を通じた手軽に食べられる調理方法の普及、一般消費の需要拡大に取り組んでいきます。

 
かぶの風味豊かな、
本格ポタージュ

大かぶのスープ
●材料(4人分)

●聖護院かぶ ………1個
●ベーコン…………2枚
●水………………500cc
●コンソメ…………2ヶ
●塩…………………少々
●こしょう……………少々
●パセリ……………少々

●作り方
(1)聖護院かぶの皮を厚く(1cmくらい)むき、一口大に切る。
(2)鍋に水と聖護院かぶ、コンソメを入れ、柔らかくなるまで煮る。
(3)柔らかくなったら、あら熱をとりミキサーにかける。
(4)(3)を鍋に戻し、ベーコンを加えてひと煮立ちさせる。
(5)塩、こしょうで味を調える。
(6)お好みでパセリを散らす。
料理のコツ
ペースト状にしたかぶを火にかける際は、焦げ付かないように、弱火〜中火にしておきます。
手軽で簡単!家庭版千枚漬け
篠の美人漬け
●材料(4人分)

●聖護院かぶ………1個
●塩…………………少々
●乾燥昆布………20cm
●酢……………大さじ3
●砂糖…………大さじ3
●みりん………大さじ2
●ゆずの皮…………適量

●作り方
(1)聖護院かぶの皮を厚く(1cmくらい)むき、4 つに切り分ける。
(2)スライサーで1〜2mmの厚みにスライスし、塩をふり一晩置く。
(3)昆布を細く切り、柔らかくなるまで酢に漬ける。
(4)一晩置いたかぶの水を切り、砂糖・酢・みりん・昆布・ゆずの皮を混ぜ、味を馴染ませる。
料理のコツ
出来上がりの味がぼやけてしまわないように、一晩置いたかぶの水切りはしっかりしておきましょう。
京野菜部会女性部
篠支部
 

 現在、部会員は56人で、料理レシピの作成やテレビ取材を通じた産品の紹介、量販店での販売促進などを中心に活動を行っています。

 

 聖護院かぶと聞くと、漬物を思い浮かべる方が多いようですが、篠支部では漬物以外にもスープや煮物、ラザニアなど様々な食べ方を紹介しています。

 

 上品で甘みのあるやさしい味で、赤ちゃんからお年寄りまで安心して食べていただける聖護院かぶを、一人でも多くの方に食べていただきたいと願っています。


 どっしりとした腰高の球形で国内では最大級のかぶです。肉質はキメが細かく適度な弾力もあり、京漬物・千枚漬の原料として市場関係者、漬物加工業者から広く需要があります。外皮と身の間の約1cmはかたい繊維質に覆われているため、調理の際は皮を厚めにむいておきます。漬物・煮物・汁物など、調理法によって様々な味と食感が楽しめます。
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