JA京都

2008.10 Vol.79





 京都府の北端に位置し、日本海に面した久美浜町では、海岸線沿いの砂丘地のハウスでトマト栽培が行われています。今から約20年前、促成メロンの後作に、長期的収益を見込める作物としてトマトが導入されました。砂丘農業の技術向上と安定経営を目的に、25年前に結成された砂丘特産研究会が栽培を行っており、現在生産者数6人、栽培面積100アールで、平成19年度の販売量は6.2トン、販売高は1355万円でした。

 

 この産地の一番の特徴は、その出荷時期にあります。一般的にトマトが多く出回るのは7月から8月にかけてですが、久美浜町では6月末にメロンを収穫したすぐ後に苗を植え、出荷量が減る端境期の8月20日頃から年末にかけて出荷します。このため高値で取引され、時期によっては平均市場価格の倍の値がつくこともあります。

 

 また、トマトは多湿に弱いため、水はけのよい砂丘地は栽培に適しています。栽培は、トマトに液肥を与えて栽培する「養液土耕栽培」が行われており、水分をコントロールすることによって、みずみずしく味の濃いトマトを栽培することができます。

 

 近年は異常高温が続き、それにより発生する高温障害で収量が激減しています。ハウス内の温度を下げるため、白マルチや寒冷紗を使用したり、細霧冷房を行うなど高温対策に気を配っていますが、今後はより低コストで効率のよい高温対策を見出して、安定生産を行うことが一番の課題です。

 

 産品は豊岡中央市場を中心に出荷されていますが、全農直売所の「きちゃりーな」や、地元A コープなどでも販売されています。

 

 久美浜町では砂丘地の特性を生かし、トマトの他に甘藷なども栽培していますので、生産者が丹精して育てた砂丘の逸品を、ぜひ一度お召し上がりください。

 
惣菜にも酒の肴にもピッタリな、
ボリューム満点サラダ

トマトとたこの
和風サラダ
●材料(4人分)

●トマト……………………2個
●たこ(ボイルしたもの)……200g
●キュウリ…………………1本
●らっきょう…………………12粒
●ドレッシング
  (ポン酢系の市販のもの)

●作り方
(1)キュウリを縦方向に薄くスライスする。
(2)たこを薄く、削ぎ切りにする。
(3)トマトを1.5cm角に切る。
(4)らっきょうを粗いみじん切りにする。
(5)器に、(1)(2)(3)の順に盛り、上から(4)をかける。
料理のコツ
トマトは、あまり細かく切らずに、食感が残る程度に切ります。キュウリでたこ、トマト等を巻いていただけば、一度にいろいろな味と食感が楽しめます。
トマトの酸味と野菜の甘みが溶け込んだ、やさしい味が魅力的
トマトの煮込みスープ
●材料(4人分)

●トマト……………4個
●ベーコン…………4枚
●タマネギ…………2個
●エリンギ…………2本
●ネギ………………1本
●ニンニク…………2片
●チキンスープの素(固形)…3個
●サラダ油……大さじ2
●塩、コショウ、しょう油…それぞれ適量
●水………1カップ(200ml)

●作り方
(1)トマトを縦方向で6等分に切る。
(2)タマネギを5mm厚のくし型に切る。
(3)エリンギを2cmの長さで薄切りにする。
(4)ベーコンを適当な大きさに切る。
(5)ニンニクを薄切りにする。
(6)ネギを5cmの長さで千切りにする。その後水にさらして白髪ネギにしておく。
(7)フライパンにサラダ油と(5)を入れ火をかける。香りが出てきたら、(2)(3)(4)を入れ炒める。
(8)鍋に1カップの水を入れ、チキンスープの素を加えて火にかける。沸騰してきたら(1)を入れてさらに煮込み、(7)を加えて塩、コショウ、しょう油で味をととのえる。器に盛り(6)を飾れば完成。
料理のコツ
タマネギは透明になるまで炒め、甘みを十分に出しておきます。水は1カップと少なめですが、後で野菜から水分が出てくるので心配無用です。
京野菜部会女性部
久美浜支部
 

 久美浜支部は現在60人のメンバーで活動しています。今後新たに果樹部会15人も加わる予定で、京野菜レシピの考案など活動を活性化するとともに部員の結束を強め、久美浜農業を元気にしていきたいと思っています。

 

 トマトはいろいろな料理に利用できますが、やっぱり素材をそのまま味わえるサラダで食べるのがおすすめです。旨味のぎゅっと詰まったトマトを、ご家庭の食卓で味わってみてください。


 トマトには旨みのもととなるグルタミン酸が多く含まれており、色素のリコピンやビタミンA、C、E 等の抗酸化物質は生活習慣病やがん予防に効果があるとして、近年その重要性が再び見直されています。そのままはもちろん、炒め物やスープ等の料理にも好相性で、独特の甘みと酸味を味わえます。
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