JA京都

2009.02 Vol.83





 宮津市では昔から、京のブランド産品にも指定されている「やまのいも」の栽培が行われています。形が丸く、肉質が締まり、水分が少ないため粘りが大変強いのが特長で、京都の高級料亭や和菓子店などを中心に幅広く利用されています。

 

 宮津市での栽培の歴史は古く、始まりは明治初期と言われています。新しい特産物を開発するために導入され、以来現在まで100年以上、その歴史を培ってきました。

 

 栽培は適度な水分と乾燥が必要とされ、それでいて水はけの良い「いも地」と呼ばれる砂壌土が適しています。導入の際、ちょうど「栗田地区」が肥沃よくで保水力に富む砂壌土で栽培に適していたため、この地域を中心に栽培されるようになりました。現在、部会員45人が431アールのほ場で栽培を行っており、平成19年の販売量は20トン、販売高は1400万円でした。

 

 栽培は4月に種いもを定植し、10月の終わりに収穫、11月中旬から出荷しますが、種いもの育成期間を合わせると販売まで2年を要します。また、収穫後のひげ根の除去や選別など手間もかかり、力作業も多いため、最盛期は100戸で80トンの出荷を行っていましたが、現在は生産者の高齢化とともに、生産量は減少傾向にあります。このような状況を食い止めるため、近年行われているのが「宮津農産物ブランド化事業」と「種いもの小分割法」です。

 

 「宮津農産物ブランド化事業」は平成20年度からJA京都と宮津市の連携で行っている取り組みで、産地を継承する農業者の育成と面積拡大を図ることを目的に、新規栽培者へ作付面積に対して種いも助成が行われています。

 

 また部会では、収穫したいもを1片5グラムに小分割してほ場で種いもとして育てる「小分割法」を6年程前から導入し、種いもの量がそれまで1片70グラムに切って植え付けていた頃の10分の1で済むようになりました。

 

 「地の利」を生かした伝統の産地を守ろうとする、生産者と地域の一体となった取り組みが、ブランドと呼ぶにふさわしい産品を育てています。

 
おつまみはもちろん、
おやつ感覚でも楽しめる揚げもの。

やまのいもの
とろろあげ
●材料(4人分)

●やまのいも ……1/2個
●卵………………1/2個
●豆腐……………1/4丁
●しょうゆ ……… 小さじ1
●だしの素 …………少々
●味付けのり …… 12枚

●作り方
(1)やまのいもは皮をむいてすりおろす。
(2)豆腐を絞り、水気を切って(1)と混ぜる。
(3)卵、だしの素、しょうゆを入れて混ぜ、味を調え、耳たぶくらいの硬さにしておく。
(4)大さじ1 杯分の(3)を味付けのりの上に乗せ、油で揚げる。
料理のコツ
やまのいも、豆腐ともに淡白なため、味付けも様々なバリエーションが可能です。カレー粉やキムチの素を加えてもおいしくいただけます。
やまのいも特有のしっとり、
ふんわりな食感を堪能。

やまのいもの生菓子
●材料(4人分)

●やまのいも………200g
●砂糖……大さじ3と1/2
●塩…………………少々
●粉末抹茶…………少々
●酢…………………適量

●作り方
(1)やまのいもは皮をむいて酢水で洗い、2cm角に切ってゆでておく。
(2)(1)が軟らかくなったらざるに上げ、熱いうちに裏ごしし、砂糖と塩を加えて混ぜる。
(3)(2)を少量取り分け、熱湯で溶いた粉末抹茶と混ぜる。
(4)ラップに(2)を乗せて丸め、上の部分に(3)を少し乗せ、茶巾絞りする。
料理のコツ
やまのいもと抹茶はムラにならないように少量ずつ混ぜます。抹茶の代わりに梅肉をたたいて入れても良いでしょう。
京野菜部会女性部
宮津支部
 

 やまのいもは、産品そのものをあまりご存知のない方も多いということもあり、京野菜部会女性部では料理レシピの考案やデパートでの販売促進活動などを通じて、多くの方にやまのいもを知ってもらい、おいしく食べていただくための活動を行っています。

 

 すりおろしてラップに薄く伸ばし、冷凍しておけば、いろいろな料理にすぐに使えて重宝しますよ。


 水分が少なく粘りの強いやまのいもは、料亭等で出される高級食材として、また製菓原料として需要の高い産品です。この粘質物はタンパク質で、血糖値の上昇を抑制する働きがあります。昔から漢方では「山さん薬やく」と呼ばれ、滋養強壮作用のある植物性の生薬として用いられてきました。胃腸の機能が弱っている時などは、やまのいものおかゆがおすすめです。
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